第12戦:サンマリノグランプリ

125CCクラス
マルケス会心のレースで今期5勝目。スタートダッシュを決めたもののテロルに抜かれ、どうするかと思っていたらそこからが凄かった。テロルにプレッシャーを掛け続け最後にはテロルが根負けしてトップをゆずってしまう。
予選からラップタイムはマルケスの方が早く、そのアドバンテージを上手く勝利に結びつけた。おそらく作戦を授けられていたのだろうが、それを実践できる彼のポテンシャルは今後本当に楽しみだ。テロルがトップをゆずったのが何故なのか真相はわからないが、どんな理由があったにせよ、あっさりトップの座をゆずってしまう行為に隠された彼の弱さは今後何度も彼を苦しめるかも知れない。

moto2クラス
今回もエリアスの強さばかりが目立った。高橋はラスト5周で転倒リタイヤ。どうも上手くいかない。マシンのセットアップが上手くいかないと言う声は聞こえてくるのだが、もどかしい。
このレースで転倒を喫した富沢祥也が救命処置の甲斐もなく逝ってしまった。無邪気な笑顔が印象的な19歳。早すぎる死だ。担架で搬送されるシーンを見ていたが、まさか死亡するとは夢にも思わなかったのでmotoGPのレース終了後に流れたニュースに呆然としてしまった。今は心からお悔やみを申し上げる他ない。今期メキメキと力を発揮してきていただけに、時間が経つほどに無念さばかりがこみ上げてくる。ロッシが彼を「funny boy」と評していたのが耳に寂しい余韻を残す。安らかに眠って欲しい。

motoGPクラス
ダニーがポール・トゥー・ウィン。最初から最後までトップの座を明け渡すことなくレースを決めた。ホンダのマシンも熟成されてきたようで調子がいい。ダニーは混戦に弱いところがあるが、これからどれだけロレンソを追いかけることができるか。
青山は怪我が完治しない中無難にレースをまとめた。スタート直後のカピロッシとヘイデンの接触に巻き込まれることなく、最後まで攻めていたと思う。